組合員に寄り添った現場起点のデジタル化! -太田市農業協同組合様の事例-

  • 導入事業者:太田市農業協同組合
  • 職員数: 254名
  • 導入日:2022 年 6 月
  • 担当: 宮澤さん(営農部販売課 課長)

導入経緯

組合員より迅速な情報配信を求められていたため、年配の生産者を含めた幅広い年齢層の組合員にとっても使いやすいデジタルツールの検討をしていた。

導入時の課題

  • 組合員から「もっと迅速に情報が欲しい」という要望が挙がっている。
  • 年配の組合員にとっても使いやすいデジタルツールがない。
  • 農業現場向けのツールがなく、従来のサービスには物足りなさを感じていた。

nimaruを導入した効果・今後実現したいこと

  • スムーズに利用が開始でき、手軽に組合員のLINEに情報を配信できるようになった。
  • JA側の操作もしやすく情報を見た人と見ていない人をピンポイントで判別できるようになった。
  • 今後は他の部会にも利用を拡げながら市況以外の情報も配信する予定。

太田市農業協同組合様

nimaru(にまる)導入前のJA様の課題について教えてください

当JAは以前から若い組合員さんを中心に「もっと迅速に情報が欲しい」という意見が多く、そうした声を受けて日々の市況の配信をメールで行っていました。

しかし、市況の配信以外は書面による情報配信だったため、組合員さんへタイムリーに情報を伝えることができず、予てより組合員さんから意見をいただいていました。

ただ、若手の組合員さんから活発な意見がある一方で、年配の組合員さんも多い当JAの事情を考えると、新たに何か取り組みを行うにしても便利さと使いやすさの両方を兼ね備えた方法であることが必須でした。

システムを選定される際には、他社の製品とも比較検討されたのでしょうか?

使いやすさを重視していくつかのサービスを比較、検討しました。当初はnimaruとは別のサービス(コミュニケーションサービス)の試験導入を検討していたのですが、私たちのような農業現場向けに作られたシステムではなかったため、部会ごとのグループ分けができない、組合員さんと個別のやり取りができない等、実際の農業現場での使いづらさも感じていました。

そうしたサービスと比較した際にnimaruを選んでいただいた理由について教えてください

まず、スマホアプリで最も普及しているのがLINEであるため、LINEを窓口にしたnimaruであれば多くの組合員さんが手軽に使い始めることができるのではないかと考えました。

また、nimaruは農業現場向けに作られたシステムのため、先ほど挙げた部会などのグループ分けや組合員さん個人単位でピンポイントに情報を配信したり、やり取りができる点が大きかったです。

さらに、LINEという組合員さんなども使い慣れたサービスを活用できる一方で、情報のセキュリティ面でも配慮された仕組みという点も検討にあたり評価が高かったです。LINEはあくまでも窓口でしか利用していないため、当JAとの間でやり取りされる情報やデータはLINE上には一切残っておらず、nimaruのシステムの中でJA側で管理できるというのが農協という組織で利用する上では重要なポイントだと思います。

組合員さんにとっても、仮にスマホを失くされたり、スマホを変えてLINEアカウントを変えたりしたい場合でも、JA側で再度招待をしてあげれば過去のやり取りも問題なく見ることができますし、職員や組合員さんの間でLINEのアカウントが晒されることもないため、セキュリティ面を心配する組合員さんにとっても理解してもらえると考えました。

説明会の様子

導入前に不安だった点はありますか?

これは多くのJAさんにも共感してもらえることだと思うのですが、年配の組合員さんもいる中で手軽に始められるとはいえ、どのようにnimaruのようなデジタルツールのことを組合員さんへ周知して、理解してもらうのかというのが最大の懸念点でした。

便利なものではあるため使い始めてもらえれば浸透するとは考えていたのですが、出荷シーズンの真っ最中で日々多忙な組合員さんに対して新しい取り組みを、しかも年配の組合員さんが比較的苦手とされているデジタル化の取り組みであるため、この時期の導入を進めるにあたり躊躇する気持ちも正直ありました。

出荷の時期に導入をされてみて、結果はいかがだったでしょうか?

結果的にはこのタイミングで導入してよかったと感じています。

出荷時期であれば市況の情報を毎日流すため、毎日利用することで組合員さんだけでなく私たちJAの職員も効果を実感しながら利用に慣れていくことができました。

また、組合員さんへの説明会の際はkikitoriさん(nimaruの運営会社)も朝から来てくださったため私たちだけでは説明しきれない部分をしっかり説明してくださり、そのタイミングで組合員さんの登録作業、情報配信のテストも行っていただいたため、とてもスムーズな形で取り組みをスタートをすることができました。

導入後の活用状況について教えてください

nimaruは部会ごとのグループ分けができるため、まずは特定の部会から使おうと考え、ちょうど導入時期に出荷が盛んだったスイカ部会から取り組みをスタートしました。

これまでメールではありますが発信していた情報が市況の情報だったため、まずは市況の配信から行っていこうということになりました。

市況であれば基本的な文章はフォーマット化して、あとは日々の価格の部分だけを変えて発信すれば良いため、発信をする私たちJAの職員側も負担なく使うことができます。

これからはナスの部会にも利用を拡大していく予定です。

市況はもちろんですが、営農情報など組合員さんにとってより有益な情報を発信してデジタル化の効果をより高めていこうと考えています。nimaruは部会ごとや小規模なグループごとでも始められるため、取り組みのハードルを下げることができて助かっています。

今後のnimaruの活用に関する展望などがあれば教えてください

先ほどもお話ししましたが、今後はJA内の別の部会での利用を積極的に進めていきたいと考えています。

nimaruの活用により、これまでは書面による情報配信で発生していた書類の作成にかかる時間や印刷代などの負担が一気に解消されることから、営農情報を含めてさらに組合員さんにとって役に立つ情報を積極的に発信していきたいと思います。

また、若手の組合員さんからは引き続きデジタル化を求められている状況のため、nimaruのような組合員さんにも使いやすいサービスで年配の組合員さんの考え方とバランスをとりながらうまくサービスを活用していければと考えています。

宮澤さん、お忙しいところ、貴重なお話をありがとうございました!