- 導入事業者:小田原中央青果
- 職員数: 52名
- 導入日:2021 年 9 月
- 担当: 大澤さん(専務取締役 営業統括兼果実担当)
導入経緯
導入時の課題
- 出荷者からの入荷情報は、商品が入荷するまで営業担当者が現場で確認するまで分からなかった。
- 営業担当者が荷受現場で帳票を一枚ずつ手書きで作成しており、業務時間が長くなる要因になっていた。
- 出荷者側にも利用するメリットがあるサービスを求めていたが、なかなか見つからなかった。
nimaruを導入した効果・今後実現したいこと
- これまで出勤をして現場で商品を確認しないと分からなかった入荷情報を、前日にスマホを使って確認することができ、販売先への事前提案販売に生かすことができるようになった。
- 今後は、nimaruの出荷情報を連絡してくれた出荷者が、これまでは手書きで作成していた送り状を荷受所で自動発行できる機能や、営業担当者が手書き作成していた荷受表、販売原票を自動で発行できる機能も使っていく。
- また、nimaruを使って個選出荷者に加えて農協からの出荷情報の受け取りの取り組みも広げていきたい。
nimaru(にまる)を導入しようと思った背景について教えてください
近年、販売先への事前提案販売が主流になる中で、出荷者からの日々の入荷情報を出来るだけ早く把握し、販売先への事前提案と販売価格の向上に繋げていきたいと考えていました。
従来、出荷者からの出荷情報については、商品が入荷する当日夕方または翌日朝に営業担当者が現場で商品を確認するまで分からないのがふつうでした。そのため、出荷者からの出荷情報をより早いタイミングで受け取れるような新しい仕組みを作れないか模索していました。
また、荷受現場では荷受伝票や販売原票などの帳票を一枚ずつ営業担当者が手書きで作成をしており、営業担当者の業務時間が長くなる要因となっていました。営業担当者が本来時間を使うべき出荷者との対話や販売先への提案業務などに集中できる環境づくりについても、会社として大きな課題と捉えていました。
nimaruを導入するにあたっての現場職員の方々のご意見を教えてください
正直なところ、現場の担当者からは不安の声はありました。こうした取り組みは生産者も巻き込んで取り組む必要があるため、年配の生産者も多い中で本当に生産者の方々が取り組めるのかという心配は大きかったと思います。
そうした中で様々なサービスの中からnimaruを導入しようと思われた理由について教えてください
nimaruの取り組みは、事業者側はもちろん出荷者側もメリットを得られるような仕組みづくりを行うための機能を備えていたのが、nimaruを選んだ理由のひとつです。nimaruのようなデジタルツールを導入する場合、自社が便利になるだけではなく、出荷者側も便利になり、互いに良い関係性を築きたいと考えていました。
例えば、出荷者から日々の出荷情報を受け取るだけでなく、nimaruと弊社の販売システムを連携し、出荷者に対しても市況(販売の速報値)配信の取り組みをスタートしています。出荷者さんからは、これまでFAXや電話で受け取っていた日々の市況をより早く確実にスマホなどの端末で手軽に受け取ることができるということで、高い評価をいただいています。
また、出荷者は過去の出荷情報の履歴をnimaruを使って簡単に確認したり、出荷実績をグラフで見える化して確認することができるなど単なる情報のやり取りにとどまらないメリットを出荷者へご提供できる点もnimaruを他のサービスと比べて評価した点です。
さらに、nimaruは高齢の生産者なども利用を行っているLINEを窓口として簡単に使って頂けるという点も導入にあたり、重要なポイントでした。
nimaruを導入後、どのように出荷者の方々へnimaruを拡げていきましたか?
まずは一部の出荷者さんに試験的に利用をいただき、反応を伺いながら、順次、利用者を拡大していきました。利用者を広げていくにあたっては、kikitori社から出荷者へのnimaruの案内のチラシなどの作成もフォローをいただき、サポートしてもらっています。
nimaruを導入してみて、出荷者様や現場の担当者様の反応やご意見などはいかがでしょうか?
出荷者からはやはり普段使い慣れているLINEを使って利用ができるということで、導入をスムーズに行って頂けています。こうしたデジタル化の取り組みは専用アプリのダウンロードやID、パスワードの登録、管理が必要となるケースが多く、出荷者側でそうした作業が一切必要のないnimaruは年配の出荷者からも使いやすいという声を頂いています。
また、弊社営業担当者側は、これまで、出勤をして現場で商品を確認しないと分からなかった入荷情報を、前日にスマホを使って確認することができており、販売先への事前提案販売に生かすことができています。
導入前に懸念していた出荷者さんが本当に利用してくれるのかという心配は導入後にはなくなっていました。
nimaruの活用に関する今後の展望があれば教えてください
まずはnimaruを活用した荷受所での帳票の発行の取り組みをスタートさせたいと考えており、ちょうど足元準備を進めています。
nimaruを使って出荷情報を連絡してくれた出荷者が、これまでは手書きで作成していた送り状を荷受所で自動発行できる仕組みや営業担当者が同じく手書き作成していた荷受表、販売原票を自動で発行できる仕組みをnimaruがすでに持っている機能を使って行う予定です。
また、nimaruは農協(JA)とも連携をして日々の出荷情報の受け取りの取り組みも行うことができます。既に神奈川県内の一部の農協からの出荷情報の受け取りをスタートしていますが、今後は個選出荷者に加えて農協からの出荷情報の受け取りの取り組みも広げていきたいと考えており、kikitoriさんの活躍に期待しています。